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クリスマスツリーの飾りつけをする兄弟の絵の、
ロイヤルコペンハーゲンのお皿。
なんかほのぼのしてていいが、
クリスマスツリーの飾りつけをした記憶が僕にもある。
ボロボロの三軒長屋の端っこの家で、
お袋が洋裁の内職で使う竹の長い定規を畳の間に立て、
新聞紙を傘みたいな形にしてそれに刺し、
端っこからハサミで切り込みを入れ、
広告チラシのカラーの所を星や月や鈴の形に切って、
木の葉に見立てた新聞紙に張り付けて完成。
姉弟三人で毎年創ってた。
僕はちょっと貧しい家に生まれたし、
物心ついた頃にはオジイチャンが病気で寝てた。
し、オジイチャンが死んだ後、オバアチャンも病気で寝てたから、
家計は相当苦しかったんだと思う。
だから僕は、裕福な生活を知らないし、
オモチャなどもいっぱい買って貰った事はない。
オヤツにお菓子なんて滅多になくて、
キュウリに味噌をつけたのや、トマトがオヤツだった。
それでもオヤツがもらえるだけマシな環境で、無い子の方が多かった。
そのかわり、
「手元の材料で何でも自分で創る」事や「工夫すれば楽しめる」事を、
小さい頃から知っていた。
そんなこんなだったから、今でも、
車や電車より、歩く方がずっと楽しい。
しかも、子供の頃から「目的なしに気の向くまま歩く」のが好きだ。
そうやって、知らず知らずにいろんな物や事に触れ、
記憶の引き出しに貯めこんできた。
きっとそんなやり方が、
「お金」や「車」や「持ち家」や「最新機器」より、
「自分の感性」に重きを置く自分になったんだと思う。
空や雲をボーっと眺めるのも好きだし、
アリの行列をジーーーっと見てるのも好きだ。
が、
それらは決して「観察」なんかじゃない。
から、学校で教わる事が今も苦手だ。
