ドロボーの気持ち


1票の格差2・4倍超、3日現在 有権者1億436万人 国がやれば「違憲でも合法」なのか?
維新公約、最低賃金廃止を撤回 「改革」に変更 ころころ主張が変わるね、維新。
忘れない 誓う一票 衆院選きょう公示 被災者は忘れる事すらできない。


昨日はカミさんが実家へ行ったんで、ひとり。


で、夜遅く帰ってきたら、部屋の中にドロボーがいた。


包丁を持って「か、か、か、金」なんて力なく言う。


その虚脱した言い方に、一気に僕の気持ちが萎え、
「ねえーよ」とだけ答えて、着替えし、手を洗い、
昼間仕込んでおいたシチューを作った。


茫然とたたずむドロボーに、
「食べる?」と聞くと、
「いいのか?」なんて言う。


つー訳で、シチューを振る舞いながらドロボーから聞いた話。


去年の大震災・福島原発事故で、家を離れて避難し、
仮設住宅で、高齢の母親と病弱な妹がいるが、
自宅へ戻るメドもつかず、職も無く・・・だそうで、
東京へ仕事探しに来たものの、にっちもさっちも状態だという。


選挙で色んな政党が「脱原発」だの「卒原発」だの「推進」だの、
だけど、被災者の生活を立て直す事を掲げる政党はひとつもない。


昨夜は公園のトイレで凌いだそうだが、もうヤケクソで、
ドロボーに入ったそうだ。


なんだか話を聞いてる内に、益々緊張感が無くなって、
パソコンで求人サイトを検索し、目ぼしい求人をプリントしてあげた。


先にお風呂に入ってもらい、
「泊ってけばいいさ」と言って僕が風呂に入ったが、
出てきたら、
「すみませんでした。ありがとう」とメモがあって、
ドロボーはいなくなってた。


「切羽詰まってたんだろなあ」と、ボンヤリ考えながら寝たが、
目が覚めたら、何だか「夢だった」よーな気もする。


まあ、どっちでもいいが、
本当に困ってる人に手を差し伸べようと言う政党はひとつもない。


選挙なんて、自己中の政治屋の為だけにあるような気がする朝だ。