キンツリ


誰が我慢するかー! ワッハッハー!寝言凄すぎ!


2000年8月15日の日記より


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昔を想い出すとイモヅル野郎の僕は切りがない。


昨日歯を磨いてたら、何の脈略もなく「キンツリ」を想い出した。


中学生になってすぐ体操部と陸上部に入った。
先輩が「お前らキンツリしてねえーのかあ?」と言う。
「キ・ン・ツ・リ???」と思っていると、
トレパンを下げて現物を見せてくれた。


タマタマとチンチンを包み込むような形で、
後ろはゴム網の帯状になったサポーターだった。
今でこそ「サポーター」って言葉があるけど、
当時はそんな言葉さえ知らなかった。


で、その晩買いに行った。
が、お店に入ってからがさあー大変。


「らっしゃい」なんて出て来たのはその店のオバサンだった。
「なんでいつものオジサンじゃなくって、オバサンが出てくるんだよお!」と、
不幸な僕の人生を呪った。


女の人に「キンツリください」なんて、
とてもじゃないけど恥ずかしくって言えない。
モジモジしながら、それでも意を決して
「キンツリください!」と言ったつもりが、
口から出たのは解読不明の「ムニュムニュくらさい」だった。ヒー


「エッ?何?」と間髪入れず聞き返すオバサンが鬼のような薄情モンに見えた。
「察しがつかんかい!」とは思っても、察しがつくはずもなく、
「だからー・・・あのー・・・そのー」と俯いてしまった。
「どうしたの?何が欲しいの?」とタタミかけるように聞かれたって、
全身真っ赤っか状態で答えられない。


もうダメだと諦めて、黙ったまんま俯いて店を出ようとする僕に、
「あら?いいの?何か買いに来たんじゃないのお?」と、
オバサンは引き止めようとする。


とんでもない事にオバサンは実力行使にでた。
ウッ!う・う・腕を掴まれた・・・!
ど・ど・どーしよー!!!


オバサンに腕を掴まれたまま、
ズルズルとオバサンを引きずるようにドアまで来た時、
僕の腕を掴むオバサンの手に強烈なパワーが入った。
ウワアー!!!もう逃げられん!!!!!


こうなりゃヤケクソだい!クソババア!!!
俯いていた顔をパッと上げ、目をパッチリ開けてオバサンの顔を見据えて、


!」


と、世界中に聞こえるような声で叫んでやった。


今度はオバサンの顔がみるみる真っ赤っか状態に変わった。


こうして僕はキンツリを買い、
中学3年間、快適なお股生活を送ることが出来たのだった。


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ところで今朝ラジオを聞いてたら、
女性アナウンサーが旅行関係の特集をやってて、
近畿ツーリストの事を、「キンツリの場合は・・・」
って、ワッハッハー!たまんねえ!